人間爆弾発言
今年の9月、関西地区でプロレスリング・ノア中継の放送が打ち切られたり、両国国技館で開催された「プロレス・エキスポ」の観客数が約600人だったり、天山広吉が交通事故(それも相手は路線バス!)をおこしたりと、どうする、どうなる、日本のプロレス界!?
そんな折、なんの因果か、こんな本と出会いました。山本小鉄著「人間爆弾発言」。新日本プロレスのレフェリーだったミスター高橋が、あの暴露本を世にだす少し前に著されたものでしょうか。表紙に「熱血語り下ろし&超過激対談」と謳われているとおり、小鉄さんの一本調子な自分語りが延々と綴られており、対談相手のひとり、藤原喜明がそうしたように、途中でアルコールのチカラを借りないと完読できないほどの、漂う汗臭さがたまりません。
「異常事態!? 橋本と小川の第3戦目の、いったい何処が異常事態なの?」という書き出し。つかみはオッケーなんですよ。が。この本と出会うタイミングが悪かったのか…。虚しい。当時、すでに故人だったジャンボ鶴田さんを讃えながらも、ジャイアント馬場さん夫妻への苦言は舌鋒鋭く、総合で結果をだしていた桜庭和志を持ち上げながら、遠回しに、最強なのは新日本プロレスと論を誘導する。ジョージ高野の結婚の際、仲人を断ったなど、笑わせる、いわゆるクッション? も用意されているんですが。あらゆる内幕を暴いてしまう、インターネットの功罪が…、ってな感じですかね。数年後、読み直してみます。愚直な生き方をバカにしてはいけません。