「トラブルマン 笑うと殺すゾ」(1979)
いやはや、なかなか物騒なタイトルのコメディ映画であります。笑うと殺されてしまうのだから。今月「日本映画専門チャンネル」でOAされたものを録画して、本日寝っ転がりながら観てました。allcinema ONLINEで調べてみても、主演の河島英五の脇をかためる俳優陣がなかなか豪華な顔ぶれなわりには、ストーリーもユーザーコメントもいっさいなし! ソフト化もされていないようです。ネットでザッと検索してみて、世間の評価は駄作であることはわかった。けど、こういうモンは自分の目で確かめないと気が済まないもんでして!
コンピュータ会社CISが、自社のスーパーコンピュータに選ばせた、エリート新入社員のトップとして採用されたのが、なぜか「時代おく〜れのぉ〜男になり〜たい♪」と歌っていたはずの河島英五ふんする岩岩岩岩(いわいわ・がんがん)。原始人のような容貌、生気を失ったドロンとした目つきのニートの岩岩。営業部に配属されると、なぜかライバル会社のNECにセリフ棒読みで売り込みを始めるのだが、当然、門前払い。「俺って押しが弱いのかなぁ…」と考えた岩岩、今度はなぜか田中邦衛ふんする下町の魚屋のオヤジに、1億円はするであろうコンピュータを買わせるために、執拗な待ち伏せ、家に上がりこむetc…の悪質なストーカーに変貌する。精神的に追いつめられた邦衛はついに発狂!CISのオフィスで大立ち回りのすえ、救急車出動の事態に発展する。
つぎに配属された秘書課で、岩岩は多岐川裕美ふんする江川雅子に一目惚れ。雅子には婚約者がいるのを知りながら、持病のストーキングをやめることができない岩岩。そしてついに、雅子の結婚式が行われるのだが…!
こうして文章にしてみると、けっこうヤバいストーリー。河島の演技の大根っぷり&表情のない硬直した顔面がハンパじゃないので、スンマセン、失笑はしたけれど、笑うことはできませんせした! でも、殺されずにすんだので、よかった。呪いのビデオか! しかし、主役の演技がアレなぶん、共演者の存在が光るわけで、とくに営業部長役の財津一郎の演技がじつに軽妙洒脱でして、そこは楽しめましたね。まぁ、なんというか、珍しいものを見させていただきましたw