「デス・プルーフ in グラインドハウス」(2007)
つい先日、深夜テレビで放送されてましたが、いまだに「キル・ビル」のなにが面白いのかがサッパリ分からない僕的に、この映画、観るべきか微妙でしたが。主演のカート・ラッセルのファンなので、劇場へ足を運んだ次第。クエンティン・タランティーノ最新作! 「グラインドハウス映画」っていうんですか? 事実、僕も上京する前の高校生までは、映画は2本立てで観るのが普通だったので。ヘンな映画もいろいろ観ました。ンで、ギリギリ共感できるのかな、と。今回は単品上映だけど、そこは、まぁ雰囲気、雰囲気ってことで。
観終わって、客電がついて、こころのなかでボソッと一言。「くだらない映画だったなぁ…」。いや、もちろん作り手がワザとそうしているのは承知ですよ。にしてもこの監督、どうして登場人物の冗長なダベりを延々撮るのが好きなんだろうか。英語の聴き取りができればもちっとノれるのかもしれませんが、長い。ユルユル。しかしッ、そのダレた空気を一気に引き締めるがごとく、殺人シーンはかなりエッジが効いてるんですよ。なんてこったい、カタルシスをおぼえるほどに。スンマセン、ちょっと見損なってました。終盤のカー・チェイスも監督が自負するように、じつに70年代テイストあふれる、スリリングな暴走。でもなぁ、あのK・ラッセルの情けなさ! ファンとしては、珍しいモンが見られたと喜ぶべきなのか。どうなんでしょ。