「プラダを着た悪魔」(2006)
ふだんの生活で着るものに関しては、近所の「ジーンズメイト」とか「無印良品」で事足りてしまう僕にしてみれば、この映画の舞台である華やかなファッション業界など、長州力に「またぐなよ! なぁ、またぐなよ!」と怒鳴られてもしかたないほど、縁の遠い世界(でもなぜか、ファッションモデルのジゼル・ブンチェンがチョイ役で顔をだしているのには気づいた)。そんな僕から言わせてもらえばですね、ぶっちゃけメリル・ストリープを見る映画なんですよ、コレは! 今作みたいな鼻持ちならないセレブから、生活に疲れた主婦まで。殺人犯だったか脱獄囚だったかに追われながら、必死にカヌー(ゴムボート?)をこぐ映画もあったな。とにかくなんでも巧みに演じますよ。スッピンの素顔を晒しても動じない、まさに演技派の大女優の貫禄がそりゃぁもう。
アン・ハサウェイ演じるアンドレアが入社早々に受けるさまざまな理不尽な仕打ちって、いまどきの言葉を使えば、ほとんど「パワーハラスメント」ってヤツに近いんじゃないですか? まぁ、コメディですからそれほど陰湿には受け取らなかったけど。それにしても女性は強い。たくましい。常々感じていることだけど、この映画を観て、その念はますます強くなりました。それと、ほんの一瞬だけ、かなりなボリュームのステーキが映るんですけど、ものスゴく美味そうだったなぁ。こちらからはそれだけです、ウン。