ホテル探偵DOLL
さいとう・たかをの劇画で、本作のほかに、女性を主人公に据えた作品ってあるんだろうか。読み切りだったらありそうだけど。ちょっと分からない。
世界中に支店を展開する、サンライズ・ホテル内でおこった事件やトラブルを解決する女探偵・DOLL。探偵という肩書きなのに、つねにマグナム銃を携帯し、正当防衛とはいえ、次々と悪党の頭を撃ち抜いていますけど。それはもちろん、表現の自由、自由。ある年のクリスマス・イヴ。DOLLは夕刻にチェック・インした、いかつい東洋人に不審ななにかを嗅ぎつけます。宿泊客名簿を調べてみると、職業・作家、そして名前は…「デューク・東郷」!
表紙には「ゴルゴ13と対決した女」と謳われてますけど、ストーリーを読むと、正確には、はたして探偵DOLLは、ゴルゴの狙撃を阻止することができるのか!? ですね。背景に国際情勢等はからんではおらず、おおきな盛り上がりがあるわけでもないので、さいとう・プロから読者への、気の利いたプレゼントなんでしょう。設定もクリスマスだし。