「ゴーストライダー」(2007)
ニコラス・ケイジは、大がつくアメコミファンで、アメコミが原作のこの映画の主演を務めることで、とうとう自分の夢が実現したんだそうだ。それはめでたい事だけど。ケイジが変身するヒーロー・ゴーストライダー。どう見たって、革ジャンを着たガイコツ。舞台裏については知らないんだけど、なんだ? ちゃんと生身のニコラスさんがアクションを演じて、その上からCGで加工したの? いずれにしても、俳優の生命である顔がすっかりガイコツにすげ替えられてしまっているのが、なんとも。演技のしがい、あるんだろうか。バットマンだって口元は隠してないでしょ。
主人公のジョニーは、やむをえない事情から、魔界の支配者であるメフィスト(演じるは、なんとまぁピーター・フォンダ!)と契約を交わし、魂を売り渡してしまうんですけど。
「魂を売る」←このフレーズがど〜もピンと来ない。欧米のみなさんにはスンナリ理解できるのかも知れないけれど…。
ベタなたとえでアレですが、インディーで活動しているパンクロック・バンドが「オレたち、メジャーに行っても魂は売らねぇぜ!」ってライブハウスで叫ぶ、みたいな。ホントにベタだな。要は、お偉いさん・目上の連中の飼い犬にはならないッちゅうか、指図には従わない。そういうこと? ふと、レッドソックスに移籍した松坂大輔のことを思う。松坂は魂を売って、日本を旅立っていったのだろうか…。
そういう点では、いろいろと考えさせられる映画でありました。もちろん、ストーリーとは全然関係ありません。