『女獄門帖 引き裂かれた尼僧』(1977)
10年以上ぶりに牧口雄二監督の大カルト作『女獄門帖 引き裂かれた尼僧』(1977年・東映)を再見した。
たった69分という短い上映時間のなかに、ホラー・セックス・ドラッグ・カニバリズム……。あらゆるインモラルな要素をぶちこんだ、なのに笑って泣ける大傑作。時代劇のはずなのにBGMはファズギターがギンギンのサイケでファンキーなロックサウンドなのも好し。
顔面白塗りの志賀勝もスゴいけど、道に落ちてる食べ物を拾い食いまでする主演の田島はるかの大狂演に胸が震えた。
まともな神経の登場人物がほとんどいない。男も女も叫びまくる。ここまでメチャクチャでハイテンションでフリーダムな映画、海外にもそうないと思う。日本が世界に誇れる一本。