オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

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「ピラニア 3D」(2010)

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トランスフォーマー」最新作をIMAX 3Dで鑑賞し、アトラクションの要素の強さから(上映時間の長さもあるけれど)グッタリ疲れてしまい、当分の間3D映画からは距離をおこう、なんて思っていたのに! おまけに、近年のホラー&スプラッター映画は、意識してあまり観ないようにしていたのに! いつの間に前売り券を購入していたのか。まぁいいや、観ました。

眼鏡の上から3D眼鏡をかける煩わしさは、本編が始まるとどこかへ消えてしまい、まず感じたのは、懐かしさでした。中高生のころは、こんな映画ばかり観ていたんですよ。「こんな」ってのは、要するに低俗で、悪趣味で、下品。監督のアレクサンドル・アジャも、若かりし頃そんな映画を追いかけていたんじゃないかな。内容は、とにかく痛快。そばに座っていた白人の兄ちゃん2人組が、爆笑するわ、英語でスクリーンに向かってツッコミ入れるわ、その気持ち分かります。ピラニアの大群に食い殺される登場人物が、薄っぺらいバカ野郎ばかりなので、ぜんぜん胸が痛まない。フランス人のアジャの眼には、バカンスで浮かれるアメリカのティーンはこんなにも軽薄に映るのか。それが今作における唯一の風刺かも。まさに人を喰ったラストもくだらない。観終わってもなにも残らない。感心するほどでした。でも楽しかった。

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