「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」(2011)
チャールズ・エグゼビアとエリック・レーンシャー、のちのプロフェッサーXと宿敵マグニートーの邂逅を軸に描いた本作、「X-Men」サーガの最高傑作との呼び声に違わず、新人類・ミュータントの孤独や団結、そして対立をきちんと盛りこみながらも、2時間超の上映時間を感じさせない、良質の娯楽映画に仕上がっています。
事前にほとんど情報を仕入れずに鑑賞したので、本作にケヴィン・ベーコンが重要な役で出演していることを知りませんでした。かつての青春映画のスターは、嬉々として悪役を演じる性格俳優として、観る者を圧倒。嬉しかった。こういう俳優の変遷を見届けたい、それも映画ファンが長年、劇場に足を運ぶ理由なんだろうなぁ。米ソ冷戦下の1962年におきたキューバ危機の裏に、ミュータントの影が!というデカいウソのつきっぷりも痛快。昔のハリウッド映画の2大悪役といえば、ナチスとソ連。時代は変わって、ナチはともかく、ソ連の描写はずいぶんと優しくなりましたね。脇役で、オリバー・プラットやマイケル・アイアンサイドが顔をだしているのも楽しい。