AC/DC「BLACK ICE TOUR」
いやいや、感服しました。参りました。心の財産がまたひとつ増えました。この日、僕が立ちあったライブは、エンターテインメントとしてのロックンロール・ショーの究極だったのかもしれません。
ステージの上にはいかつい5人の男たち。ガニ股で金切り声をあげるヴォーカルのブライアン・ジョンソンの容貌は「ミスター・プロレス」こと、天龍源一郎を思わせる。まず記しておきたいのが、ハンパじゃない重低音の心地よさ。細かい遊びなど皆無なリズム隊なんだけど! こんなん聴かされたら座席に座ってノンビリ鑑賞なんて、できっこない! そして、3つか4つの引き出しだけで作られたであろう、怒涛の大ヒット・ナンバーの畳み掛け!
セット・リスト
1. Rock N' Roll Train
2. Hell Ain't a Bad Place To Be
3. Back In Black
4. Big Jack
5. Dirty Deeds Done Dirt Cheap
6. Shot Down In Flames
7. Thunderstruck
8. Black Ice
9. The Jack
10. Hells Bells
11. Shoot to Thrill
12. War Machine
13. High Voltage
14. You Shook Me All Night Long
15. T.N.T.
16. Whole Lotta Rosie
17. Let There Be Rock
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Encore
18. Highway To Hell
19. For Those About To Rock (We Salute You)
メンバーと一緒にありったけのデカい声で「ティ・エヌ・ティ!! オイ!! オイ!! オイ!!」って叫んでみなさいよ。「ハ〜イウェイ・トゥ・ヘール!!」ってハモってみなさいよ。救われるから。脳天を突き抜けるようなカタルシスが味わえるから。
ハげ散らかした頭髪を隠そうともせず、寝っ転がって足をジタバタさせながらギターをかきむしるアンガス・ヤング。いままで何千回おんなじパフォーマンスを繰り返してきたんだろう。そんなこと、当人には大きなお世話なんだろうな。プロフェッショナルなんだから。観客の年齢層は高めだったけど、あの2時間だけは、みんな子供にかえっていましたよ、ウン。