「サロゲート」(2009)
生身の人間に成り代わって「サロゲート」という名のロボットが運営する近未来社会。これって、チャットだとかSNSだとかTwitterだとか。リアルに顔を合わせなくともコミュニケーションが成立してしまう、我々が生活する現代社会を風刺しているんだろうけれども!
なんなんだろうか。これ、ホントに2009年製作なの? と疑ってしまうほどの、スクリーンから漂うチープなレトロ感。「トータル・リコール」とか「シックス・デイ」みたいな、シュワルツェネッガーが大暴れしそうな世界ですよ。でもって、監督がジョナサン・モストウだから、堂々たるB級SF映画に仕上がってしまいました。主演のブルース・ウィリス、冒頭はヅラをかぶって若作りで登場しますが、途中からは常にくたびれたような、そう、いつものウィリスが疲れた身体に鞭打って、なんとなぁく先が読める謎の事件に挑むわけです。
全世界の存亡にかかわる陰謀が展開しているはずなのに、まるで箱庭のなかで大騒ぎしているように見えてしまう今作には、1時間29分という上映時間がピッタリ。まだ1月。2010年始まったばかり。肩の力を抜いて、のんびり楽しみましょう。