LET'S GO GET STONED - THE CHESTERFIELD KINGS
このThe Chesterfield Kingsって、1979年から現在にいたるまで活動している、もうすっかりベテランの域のバンドですよ。デビュー当時から、マイナーな60'sガレージ・パンクをカヴァーしまくっていたんですが、結成15年目(1994年)にしてリリースした『LET'S GO GET STONED』。はじめてジャケを目の当たりにした時におぼえた、軽い目眩。こ、こいつら本気だ…!
バンドの方向性に行き詰まったすえの開き直りでもない、レコード会社との契約を消化するためにお遊び半分で作ったのでもない。そこにあるのは、ひたすらに純粋な衝動ですよ。いくらミック・ジャガーそっくりに唄えたって、あぁ、いかにも!って曲をいくつも作ったところで、キミたち、60年代中〜後期のローリング・ストーンズにはなれないというのに。それでも、決して殻の内に閉じこもっていない、鬱屈のかけらもない、この開放感。もしかしたら、彼らは天啓を受けたのかもしれません。自分たちは60年代のロックンロールを後生に語り継ぐ伝道師なのだと。それなら、ミック・テイラーも1曲ゲスト参加するさぁ!