「大日本人」(2007)
この作品を観終わった直後、ホンットにガッカリした。最後の最後でなんてコトするんだ、いくら「壊したかった」か知らんけど、映画って、そういうモンじゃないだろ、と。並々ならぬ興味があっただけに、帰宅してからも気持ちがおさまらず、ブログ検索で、映画通と思しき方々の感想文をいくつか読んでみた。
案の定、賛否両論きれいに分かれていて。正直、まずは少々意地悪な気持ちで、松本人志の信者がこの作品をどう好評価しているのか知りたくて……。「えッ? あ、そういう見方もあるのか!」「そういう意味なのか!」。次に、ほんとボロクソにけなしている文章を読んで「そうだよなぁ、観客をバカにしてるよなぁ、アレは!」。…いったい自分はどっちなんだよ、全然好きじゃないんだけどさぁ! 混乱してきた。厄介なことになったぞ、コレは。気がつけば、次の日も「大日本人」のことをボンヤリ考えていたりして。なんなんだろ、滅多にありませんよ、こんな気分にさせられたことは。
でもなぁ、そんな大層なモンじゃないけれど、いまのところ、僕の頭の中にある「映画体験の積み重ね」ってヤツが、この作品を受け入れてくれないんですよ。5年ぐらい経たないと決着がつかないかもしれない。あぁ、じつにメンドくさい。もう一度観に行こうとは思いません。前半でかなり退屈して、ラストでガッカリすることは分かっているから。