オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

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「オデッセイ」(2015)

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豊島園のユナイテッド・シネマにて4DXで観たわけですが。冒頭の嵐のシーンでまぁ座席が揺れる揺れる。これ、ストーリーに集中できないレベルですよ。だもんで座席に気を取られていたら、いつのまにかマット・デイモン演じるワトニー飛行士は、ひとり火星にとり残されていたのでした。

この映画の主人公、絶望的な困難に直面しても、ふさぎこまずにとにかく考える。科学の知識を駆使してできることを片っ端から試す。知恵をしぼった結果、火星でジャガイモを栽培することだってできるのである。地球のNASAの面々もワトニーを連れ帰るために一生懸命考える。そんなポジティブな姿勢を眼に、心が洗われる思いに浸りながら、僕はぼんやりと小説『赤めだか』にでてくる立川談志師匠の言葉を連想していたのでした。

赤めだか (扶桑社文庫)

赤めだか (扶桑社文庫)

 

 

「よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う」

困った時にはこの映画を思いだそう。そしてこの言葉を読み返そう。

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