「ブラック・ミラー」
Netflixを観始めて、約2ヶ月が経ちました。当初は『ハウス・オブ・カード』が入ってないじゃんかよ! と不満もなかったわけではないけれど、『ベター・コール・ソウル』を観てたちまち機嫌は治り、キース・リチャーズやニーナ・シモンのドキュメンタリーも見ごたえ充分。ラインナップも増え続けているし、これで月1000円はやっぱり安いですよ! TSUTAYAで「これ借りようかな〜微妙だな〜」レベルの映画が結構揃ってるし。
しかしですね、僕がNetflixで今のところいちばんハートをつかまれたのはイギリス制作の『ブラック・ミラー』なんですよ! この一話完結式ドラマ、カテゴリー分けするとSFになるのかな? 第1話「国歌」のブラック・ユーモアっぷりが(いい意味で)ひどすぎる。英国王妃が何者かに誘拐され、首相にYouTubeを使って脅迫ビデオが送られてくるというストーリー。調べてみたら、こんな王室や政治家をネタにした極上ブラックな話をイギリスで放映してるチャンネル4って国営放送局じゃなんだね(笑)。感服です!
チャーリー・ブルッカーというコラムニストがこのドラマを手がけているんだそうだけど、僕がおおいに共感してしまうところは、この人、一貫してインターネット、SNSの気味悪さを風刺・批判しているところですよ。面識がなくても簡単につながることができて、自らすすんでプライベートをさらけ出し、さらにそれを大勢で当たり前にシェアするネット社会。その闇の部分を皮肉たっぷりに描写してくれるので、正直mixiにもFacebookにもどうも馴染めない僕は、それ分かるわ〜、と溜飲が下がりまくりなのです。
そんな『ブラック・ミラー』に先月「ホワイト・クリスマス」という新エピソードが追加されました。ツイッターのブロック機能に着想を得たんだろうけど、これまた極上の後味の悪さ。
英国ロックの奇才、ロイ・ウッドのバンドWizzardのヒット曲「クリスマス・エヴリデイ」が流れるんだけど、こんな使い方しなくても(笑)。孤独に弱い人は心折れるよこれ!