オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

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真説・長州力

先日、部屋の整理をしていると、古い映画のチラシなどが入ったフォルダから東京スポーツのプロレス記事がいくつかでてきて驚いた。かつて東スポのプロレス欄はかなりの量をスクラップしていたのだけれど、引越しの際に泣く泣く処分してしまったからです。なかでも懐かしさで目を引いたのがこの記事。日付は2004年7月16日「これは事件だ 長州がハッスルしたぞ」。

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小川よ、これでいいのか!? 長州力(52)が14日、腰をふりふり、ハッスルポーズを披露した。過去の恩讐を超えて小川直也に共闘をほのめかした長州に、小川はハッスルを強要してきた。完全拒否するかと思われた長州だが、何と真っ向から応えてみせた。

いまでこそ大晦日の「笑ってはいけない」シリーズや「有吉反省会」などのバラエティー番組で滑舌の悪さをいじられている長州ですが、時は2004年、まだまだ頭がカテェ長州の、このあられもないポーズの披露には当時「これはいよいよだなぁ……!」と眼が半開きになってしまったものでした(口元はそっと笑いをこらえながら)。

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というのも、この横にひっそりと添えられている記事のとおり、この時点では休眠ですが、結果、かねてから経営難を噂されていた長州の団体WJが、この年の5月に活動を停止してしまったからです。

真説・長州力 1951‐2015

真説・長州力 1951‐2015

 

 ノンフィクション「真説・長州力」は後半、WJの興亡にかなりのページを割いています

(長州と橋本真也コラコラ問答が詳細に文字起こしされていて笑った)。

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WJの失敗について、長州本人の口からその仔細を聞き出すことができたのは本書の大きな収穫ではないでしょうか。それと比べると、長州のカラーに反するエンタメ色が強いハッスルに出場したことについては「道場の費用を稼ぐため」とコメントしている程度。過去になんやかんや確執があった小川直也とタッグを結成したり、これまたいろいろあった高田延彦と対峙したりしてるんだけどなぁ。触れられていません。

子供時代、特にプロレスが好きだったわけでもなく、プロレスラーになってからの試合をすべて「仕事」と呼ぶ長州。病的にシャイで取材嫌いで細かい記憶が曖昧な人物なんだそうですが、なにかと苦しい時期でもあり、まぁあまり振り返りたくない仕事なんでしょうね。

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