オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

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BARE TREES - FLEETWOOD MAC

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フリートウッド・マックの最高傑作は、ゴチャゴチャ言わんと1969年発表の『Then Play On』。それは揺るがないけれども、ブルース色が後退した72年の本作も味わい深い。天才ギタリスト・ピーター・グリーンが去り、ジェレミー・スペンサーもいなくなった。しかし、当時のマックには、まだダニー・カーワンがいたのです。

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1968年に18歳の若さでマックに加入。第3のギタリストとして確かな腕前を披露する(「Oh Well」前半のソロはカーワンによるもの)一方、ソングライターとしても少しづつ頭角をあらわすのですが、その才能が全面に押し出されたのが、前作の『Future Games』。さらにアメリカ人であるボブ・ウェルチという新しい血を加え、カーワン、ウェルチ、そしてクリスティン・マクヴィー。派手さはないけれど豊かな3つの個性が光る本作ですが、まずはなんといってもカーワンのペンによる情緒あふれるナンバーの数々!

ほかにも、聴き惚れずにはいられないクリスティン作の「Spare Me a Little of Your Love」、そして言わずもがなの「Sentimental Lady」。最近、このアルバムをなんとなく聴き返していたのですが…。ボブ・ウェルチの魂よ、永遠に、安らかに。

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