オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

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THE PARABLE OF ARABLE LAND - THE RED KRAYOLA

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凶悪サイケデリック・ロックの傑作。シラフで聴いててもなにやら不穏な空気が伝わってくるんだから、ドラッグで酩酊した脳に、この異形な音がどう響くのか。考えただけでもゾッとします。

1966年に発表された、The Red Krayolaのデビュー作をこんな惨状にしてしまったのは、The Familiar Uglyとよばれる、思いおもいの楽器やらノコギリやらを手に集まった、50人ほどの謎の集団。彼らによる「Free Form Freakout」と題された無秩序な演奏の合間にThe Red Krayolaのナンバーが挟み込まれる構成になっているんだけれども、この、テープのコラージュも取り入れた嵐のようなノイズを聴いて、初期のアモン・デュールやファウストなど、70年代初期のジャーマン・サイケを連想する人も少なくないのでは。ドイツとアメリカはテキサス。遠く離れてはいるけれど。サイケに国境はない、はず! バンドのリーダーであるメイヨ・トンプソンの非凡な個性は、続く2ndアルバムであらわになるワケですが、まずは本作を。テキサス・サイケの雄、ロッキー・エリクソンも2曲参加していることだし!

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