「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」(2010)
先立って「作戦は奇を持って良しとすべし」と、チームのリーダーであるハンニバルに堂々と開き直られてしまうので、そんなバカな、などとツッコむのは野暮なのだろう、おそらく。夏のお祭り映画だし、なにも考えずに鑑賞すれば決して退屈しない娯楽作に仕上がっているのは間違いありません。観終わったあとに仲間内であーだこーだダベると盛りあがるんじゃないでしょうか。
どう考えてもAチーム全員即死、万が一助かっても全身複雑骨折確実という状況下でも、次のシーンでは全員無傷でゲラゲラ笑い合ってるんだから、途中からハラハラするのを止めました。世界を股にかけた大事件の黒幕の分かりやすさも気にしない! サービスなんだよ、きっと。名優・リーアム・ニーソンだって、どうだ、なかなか楽しそうに演じているじゃないですか。コクを味わうよりノリを楽しむべし、でしょう。実際、テンポはやたらにイイですから。ミッションの作戦会議と遂行を同時に見せちゃうなんて演出も、テンポを崩さないために考えられたものなのかもしれませんが、なかなかユニーク。
カメラワークがチャカチャカ元気がいいのは結構だけれども、個人的には、格闘シーンだけは、もちっと腰をすえて撮って欲しかったなぁ。せっかくコング役にクイントン・"ランペイジ"・ジャクソンを起用してるんだし。