オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

生まれる時代を間違えたような気がするけど、それでも生きてるイラストレーター。お仕事は随時承っております。Contact me. : cannabis●ce.mbn.or.jp(スパム対策のため、●を@に変えてご使用下さい) http://shintaro-ooguro.com

ESCALATOR - SAM GOPAL

Escalator_cover

まず、こんな妖気すら漂うむさい野郎どもが揃ったジャケだけで、ほぼハートは射抜かれてしまっているのだけれど、購入、帰宅して、CDを再生して、やっぱり悶絶!

60年代末のイギリスにじっとりと息づいていたこのバンド、ヴォーカルとギターを担当していたイアン・ウィリスなる男が、じつは現モーターヘッドのレミー! という側面でのみ語られがちなのは、いかんせん資料が少ないからなのだけれど、聴けば聴くほど、バンドのリーダーであり、マレーシア生まれのサム・ゴパールが奏でるタブラの音色に精気を吸い取られてしまいます。サイケデリック・ミュージックにはおなじみのインドの打楽器が、こんなにも静かで凶悪なリズムを醸しだすとは。

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Sam_gopal_member そこに、フィル・デュークの手数の多いベースが、アントニオ猪木流に醤油とカラシを足す前に100回以上こねた納豆のような粘りでからみつき、加えて、泣き叫ぶようなファズギターが聴く者の鼓膜に爪を立てる。これだけは言えます。陽のあたる場所で聴いてはいけない音楽だと。ドノヴァンのカヴァーも収録されてるけど、そんなの焼け石に水ってほどのアンダーグラウンド・サイケの底なし沼が、皆さんをお待ちしています。

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