「ウルフマン」(2010)
主演のベニチオ・デル・トロが、本作で製作も手がけるほど狼男に惚れこんでいたとは知らなかったけれど、あのツラ構えを頭に浮かべると、さほどミスマッチではない。特殊メイク担当は、あの「狼男アメリカン」のリック・ベイカー御大ですよ! この人選だけで、意気込みが充分に伝わってきます。が。少々暴走してしまったのか、スプラッター描写がかなり強烈。手足もげるし。格調高い19世紀ロンドンのたたずまいとのギャップを感じてしまうけれど、個人的にはノー・プロブレム!
クセのある父親を演じるのがアンソニー・ホプキンス。怪演してますね。不気味ですよ。なぜこの名優は、変人を演じると生き生きするんだろうか。私生活でも変わり者なのかもしれません。父と子の確執がこの映画のポイントなんだけど、それをあんなカタチで解決するんかい! でも面白いから許す! 上映時間も長すぎず短すぎず、ダレたところがないので、僕は楽しめました。でも、日本ではヒットしにくいだろうなぁ。