首帰える・おぶさりダルマ
以前、陽気幽平という、幻の漫画家の単行本について書きましたが。気がつけば! 第2弾「陽気幽平 experience 2/首帰える・おぶさりダルマ」がグッピー書林plusから発売されていたとは! 子供向けのマンガなのに、登場するのは、前作とおなじく、中年や老人ばかり。なんなんでしょう、このこだわり。でも、そのカビくささが珍味なんですけど。
「消えた森」「おぶさりダルマ」「首帰える」の3編が収録されていますが、白眉は、ラストに収められた「首帰える」ですね。唯一の時代物ですが、他の作品とくらべて、アクションが派手で、スプラッター描写が多い。ポンポン腕が飛び、首が宙を舞う。しかしッ、そんなことより、僕が唸ってしまったのは、ラストシーンですよ! ここには書きませんが、こんなにおどろおどろしい物語の結末が、なぜこんなことに!? せっかく築きあげた怪談話を、作者みずからが、あっさりとブチ壊してるんですけど。畏れ入りました。 中野ブロードウェイ「タコシェ」等で発売中です。