オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

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「ランボー 最後の戦場」(2008)

Rambo

極力ぜい肉をそぎ落としたストーリーなので、上映時間90分は、あッという間。60歳のランボーに何ができるんだよ。と、多少訝って観たのだけど、スンマセン、見損なってました。ランボーミャンマーの軍人、殺しすぎ。ストーリーが単純なので、脚本と監督も務めたシルベスター・スタローンが、本作で訴えたかったことが、ストレートに伝わってきます。簡単に言えば、戦争って酷いよね、なんだけど。

とにかくクライマックスは圧巻で、大量殺人、いや、大量の人体が破壊される様を、これでもか、と見せつけられます。腕が吹き飛び、足がもげ、首がちょん切られる。人間って、こんなに壊れやすい生き物なのか。ただねえ、スタローンの意図に反して、これらのシーンが、じつに観ていて痛快すぎるんですよ! ものスゴく興奮してしまいました、不謹慎ながら。

主人公、ジョン・ランボーの、いまにも口からよだれを垂らしそうな、生気のない、ドロ〜ンとした目つきが印象的です。ランボーは決してヒーローなんかじゃなく、ベトナム戦争のおかげで人生を狂わされ、精神を病んでしまった被害者なんだ、と訴えているかのようです。

080527