オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

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「アメリカン・ギャングスター」(2007)

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先代のボス亡きあと、その時代故に実現できた斬新な戦略で、ニューヨーク・ハーレムの麻薬王にのしあがった、デンゼル・ワシントン演じるフランク・ルーカス。つねに冷静沈着。端正なマスクにパリッとスーツを着こなし、なによりもファミリーを愛する男。そんなクールな大悪党を追いつめる刑事とくれば、犯人逮捕のためなら手段を選ばない、頭に血がのぼりやすい一匹狼の荒くれ者。そんなキャラをラッセル・クロウに期待したのだけれど、果たしてスクリーンに映る姿は、誠実さだけがとりえで、家庭は崩壊、そして女にだらしない、いささかしょぼくれた男でした。実話が元になっているからしょうがないけど。

主人公2人がこんな調子なので、知らず知らず僕の関心は、マフィアと思いっきり癒着している悪徳刑事に向かってしまいます。ギラギラした雰囲気で悪くないんだよなぁ。さすがは巨匠・リドリー・スコット監督。約2時間半の長丁場、一度も退屈させませんが、もしマーティン・スコセッシがメガホンをとっていたら、暴力シーンや血糊の量は倍増だったろうな、などと考えてみたり。そこをあえて抑えて「大人の映画」なのかもしれませんが、好みは人それぞれってことで。

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