「直撃!地獄拳」(1974)
いろいろあって遅れてしまいましたが! 芸能界に痛恨の一撃!!
http://career.oricon.co.jp/news/46399/
現在放送中のNHK大河ドラマ『風林火山』で演じている板垣信方役に燃え尽きたという千葉は「昨日(15日の放送)が板垣の最後で。板垣の死とともに千葉真一を葬り去りたい」と改めて俳優引退を宣言。「喘息の持病を持っていて、大河ドラマ(の収録)で息切れした」と体力面の限界をあげ、故・深作監督の「演出の要求に笑顔で応えられないと俳優引退だ」という言葉も引退の要因にあげた。
気がつけば、千葉ちゃんも御年68歳。「肉体は俳優の言葉だ」という自身のモットーに従ったということでしょう。人の数だけそれぞれの人生が。日本が世界に誇るアクション俳優・千葉真一フォーエヴァー! そしてありがとう!
そして真夜中にひとり、発泡酒を飲みながら、僕はある映画を観ていたのでした。
鬼才・石井輝男監督と千葉真一という夢のコラボレーションがおくるドタバタアクションコメディのマスターピース。相手の胸からあばら骨をむしり取ったり、目ん玉が飛びでたりと残酷描写もてんこ盛り。なぜか途中から、たいした必然性もないのに倉田保昭も乱入。お色気要員として中島ゆたかを出演させたり、会話がやたらと下世話で下品だったりと、なんというか、いたれりつくせり! 甲賀忍者の末裔である千葉ちゃんが、報酬の大金に目がくらみ、国際麻薬シンジケートを潰すために、次々と殺人を繰り返す…って、ストーリーは二の次ですって!
甲賀忍者がなぜ空手を…? なんて細かいことを気にする観客を置き去りにして、しまいにゃブルース・リーばりの怪鳥音を発しながら、ヌンチャクまで披露! 結局、事件はなにも解決しないんだけど、千葉ちゃんの汗だくの演技が観られりゃ、いいじゃないか。
初めて観たときは、あまりのバカバカしさに、何度も大笑いさせていただきました。その後も繰り返し、繰り返しビデオで観て…。いまはムリだけど、おおげさじゃぁなく、この映画の千葉ちゃんのセリフをほとんど暗記していた時期もあったぐらいで。ホント、心に残る1本です。
くだらないことを、マジメに身体を張って全力で演じることで、笑いは何倍にもふくれあがることを僕に教えてくれたのが、千葉真一とドリフターズなのでした。