オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

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「X-MEN:ファイナル ディシジョン」(2006)

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ブレット・ラトナー監督は、差別や偏見という重いテーマを重視するより、意識して「娯楽映画」を作ることを選択したんでしょう。そういや、本作の宣伝用コピーって「世界は、選択で創られ、選択で滅ぶかもしれない。」なんだ。観ていて、とにかく感心したのが、テンポの良いこと。次から次へとストーリーが進んでいって、退屈するヒマがありません。とくにアクション・シーンでは、ボンヤリ観ていると字幕を読みそびれる程で。ミュータントたちが各々持っている、超能力ってんですか、ギミックってんですか、これまた、よくもまぁこんなアイデア思いつくなぁ! ですよ。適材適所、テキパキ動き回って、皆さんイイ味だしてます。

しかしですね。前作でさんざん引っ張っておいた「ある謎」について、まったく触れていないというのは、それがお前のやりかたかぁ? と。しばらく考えてから、なるほど、スピンオフでもう1本映画を作って商売しよう、ってことなのかな。さすがショウ・ビジネスの国・アメリカ。「ショウ」なんだけど「ビジネス」。梶原一騎語に翻訳すれば、「この世でタダで動くのは地震だけ」

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僕個人はミュータントのなかではマグニートーのファンなので、マグニートーを主演に据えた新作が観たいなぁ。んで、がらりと趣を変えて、主演はWWEの会長、ビンス・マクマホンなんかいかがでしょうか。イギリスで「サー」の称号を授かったイアン・マッケランが醸しだす、気品みたいなモンは微塵もなくなるだろうけど、ある意味、最高に笑える映画になると思う。

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