オーグロ慎太郎の「新・夜明けのない朝」

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「ミラノ・カリブロ9 - MILANO CALIBRO 9」(1972)

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PFM、ニュー・トロルス、バンコらと並び、70年代のイタリアン・ロックシーンを代表するグループ、オザンナ(OSANNA)。代表作『PALEPOLI』に先駆け、彼らが同名映画のサントラとして、映画音楽界の巨匠・ルイス・バカロフと共演し発表した2ndアルバムが「MILANO CALIBRO 9」です

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アルバムはここ日本でも高い評価を得ているのですが、肝心の映画はというと、日本未公開ということもあり(厳密には2004年にアテネフランセにて「恐怖の映画史 イタリア編」の1本として限定公開)、情報もとぼしく、ほとんど語られる機会がなかったのではないでしょうか。しかし、時は来た! さる8月25日に、ついに国内版DVDがリリースされたんですよ!

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映画の内容は、消えた資金をめぐるマフィア同士の抗争を描いた、B級アクション。寝っ転がって鑑賞できます。ただ、この当時のイタリア産娯楽映画につきものの、過剰な暴力シーンは、ちょっと目を見張るものがあるかも。老若男女問わず、殴る蹴るの大騒ぎ。個人的には、登場人物のファッションや風俗よりも、この辺の描写に時代を感じてしまいます。気がつけば、いつの間にかスクリーンやブラウン管から、暴力は消えてしまいました。昔は「太陽にほえろ!」や「西部警察」なんかでも、刑事が容疑者を平気でボコボコにしてたんですけどね。

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アルバムから映画で使用された曲は。う〜ん、2、3曲かな。オーケストレーションを担当したルイス・バカロフつながりなのか、ニュー・トロルスの「CONCERT GROSSO PER I」の曲がながれるシーンもあります。しかし、イタリアB級アクションやマカロニ・ウエスタンは、登場人物がほとんど悪人って映画が多いなぁ、イイ奴は簡単に殺されちゃったりして。そこでハイ、「人間の性、悪なり!」(by カラテ地獄変

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